【2022年1月公式ブログ 接遇セミナーを受講して】
2022.01.04
新春のお喜びを申し上げます。
寒さが厳しくなってまいりましたが、どうぞお体にはお気をつけください。
知多郡 東浦町 石浜にあります医療法人 慈朋会 あしま歯科クリニック 歯科衛生士の竹内です。
平素より当院にご来院いただき誠にありがとうございます。
2021年10月26日午後休診をし、患者様にはご不便をおかけ致しました。
その時間を利用して、外部から講師の先生をお招きし、当院にて接遇について院内勉強会を行いました。今回は接遇セミナーの報告をしていきます。
今回は
株式会社 M&D 医業経営研究所の河野先生に遠方よりお越しいただきました。
“みなさまは歯科医院にかかる時、どのようなことを気になされますか?”
家の近くにある医院
駅の近くにある医院
清潔な医院
評判のいい医院
などいろいろあるかと思います。
また、子供の頃に怖い思いをしたり、痛かったけれど今回も痛いのかな・・・?と不安に思うことはないですか?
今回は、少しでもみなさまが来院しやすい「信頼できる」「やさしい」「痛くない」が揃っている歯科医院を目指すべく受講しました。
「信頼」・「やさしさ」を患者様に感じていただくためには実際に目に見え、感じられる良さとして伝える必要があるそうです。
それを伝えるためには、
これらすべてがそろって伝わるそうです。
他の職業で比べてみると
「無愛想で無口な方が握る高級寿司屋」より
「気さくに話しかけてくれる方が握る高級寿司屋」のほうが行きやすくないですか?
このように自分の意識一つで患者様の受け取り方が変わり不安を解消することができるのです。
意識する項目に「挨拶」・「表情」・「身だしなみ」・「態度」・「言葉遣い」・「電話対応」があります。1つずつ詳しくお話していきます。
【挨拶】
明るく、アイ(愛)コンタクト、あたたかい笑顔が大切です。
そして笑顔とともに自分から先に挨拶します。
いつでも、はきはきした声で!「ソ」の音 またはワントーンUPすることを意識します。
【表情】
脳科学の分野で「明るい表情をして笑顔でいる」だけで、
相手も明るく楽しい気分にさせられるということが立証されています。
九州大学病院の医学博士高杉先生によると、笑顔は医学的に免疫機能を高めてくれたり、自律神経を調整してくれたりする働きがあり、免疫力や体内の力を強くするという健康づくりへの効果が認められています。
スタッフの笑顔で患者様を明るく楽しい気分に!周りの患者様の脳も元気になるのです。
【身だしなみ】
どんな患者様でも、安心・信頼していただけるために身だしなみをスタッフ一同意識していく必要があります。
【態度】
位置や距離・姿勢に気を配り、動作で患者様に安心・信頼していただけます。
位置
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①恐れの位置
実習で背後からエプロンを無言で外しあいました。
視界の中に手が入ってくるのは思った以上に背筋がぞわっとしました。
患者様に急に後ろから話しかけないように意識すること、エプロンの取り外しの際に一言言ってから行動することがとても大切だと身をもって実感しました。
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②情の位置
患者様の左右横90度の場所のことです。
向かい合って話すと圧迫感が感じられることもあります。
横に並んで話すほうが安心していただけるそうです。
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③礼の位置
患者様の正面の場所のことです。
患者様に物を渡すときは、正面を避けやや横から渡すほうが安心していただけます。
距離
患者様との距離で印象が変わります。
① 近すぎる:50㎝以下
② 適切:75~120㎝
③ 遠すぎる:120㎝以上
こちらも実習で距離を感じてみました。近すぎると怖いと思ってしまいました。
一定の距離をとることの大切さ、患者さんの気持ちがわかることができました。
姿勢
姿勢も目で見える基準です。
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①立姿勢:背筋を伸ばし、足の親指に重心を乗せます。これで機敏に動ける体制になります。
実習では壁を利用して正しい姿勢を作りました。
まっすぐな壁に背中を向けて立ちます。
後頭部・肩甲骨・おしり・かかとが壁に接していることを確かめます。
この姿勢を保って一歩前に出ます。
私はこの姿勢が苦しかったです。これは普段の姿勢が歪んでいる証拠だそうです。
日頃から意識してこれがつらくないようにしていきます。 -
②お辞儀:きれいなお辞儀のコツは、腰から頭まで背筋をまっすぐ伸ばして倒すこと。
まずは相手の目に視線を合わせ、倒すとき1カウント、一回止めて、2カウントで起こす。さらにゆっくりと起こすと丁寧さが増します。
15度:会釈→患者様やほかの方とすれ違う時に使います。
30度:敬礼→患者さんを送迎するときに使います。
45度:最敬礼→お礼をするときに使います。
語先後礼=先に挨拶の言葉を言った後で頭を下げるのもポイントです。
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③歩き方:ドタバタ走ると患者様が不安に感じてしまいます。
私は慌ただしくしてしまいがちなので十分意識して動こうと思いました。
ポイントは、
・線の上を歩くようにまっすぐに、着地はかかとから。
・親指の付け根に体重を置き、気持ち前かがみでてきぱきとスピーディに歩きます。 - ④物の受け渡し:お薬、お金などをぞんざいに渡すことなく、両手で、胸元の位置をめがけて、相手のやや横から、ゆっくりと渡します。
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⑤指し示し:患者様をご案内するとき、わかりやすく伝えることが大事です。
正対の位置を意識します。右のものは右手で、左のものは左手で示します。 -
⑥案内:患者さんの少し前を、様子を気遣いながらご案内します。
【言葉遣い】
敬語を使いこなすコツは、恥ずかしがらずにどんどん使って自分の言葉にしてしまうことだそうです。スタッフ同士繰り返し練習して、丁寧でやさしい敬語が自然に出るようにしていきたいです。
注意すべき失礼な言葉があります。
若者言葉、ファミコン言葉、地雷語などと呼ばれるものは、患者様や目上の方に使うと失礼になり、不快にさせてしまう言葉です。
ひとつの単語に、敬語を二重に使った二重敬語があります。
「おっしゃる」「お越しになる」など、すでに敬語になっていて十分な所へ、さらに「・・・れる」という尊敬語を加えてしまうことです。
×お越しになられました→〇お越しです。お見えです
×ご予約をお承りしました→〇ご予約を承りました。お受けしました。
クッション言葉をご存知ですか?
ストレートに言ってしまうときつくなりがちな言葉の衝撃を和らげてくれる働きをもつ言葉のことです。クッション言葉を使うことで相手への配慮や思いやりを示すことができます。
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①尋ねる・依頼する
・失礼ですが(プライベートのことを訪ねる時に用います)
・恐れ入りますが
・すみませんが
-
②断る
・申し訳ございませんが
・あいにくですが
・残念ですが
・お役に立てなくて申し訳ございません -
③注意・警告
・ご遠慮ください
・ご容赦ください
-
④援助を申し出る
・よろしければ~いたしましょうか?
・私にできることがありましたら
・何かお力になれることがありましたら
ドアノブ質問を取り入れることで診療の中で患者様の満足度の向上に最も効果的なアクションです。
診療の終わりに「何かわからないこと、ご心配・不安なことはありませんか?」
とワンアクションすることで患者様が不安を一つ解消することが可能です。
【電話対応】
電話は目には見えない言葉と耳だけで
やり取りするコミュニケーションです。
電話では、見えなくても相手の態度が
“そこにいるよう”に耳で敏感にわかるものです。
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①声
普段の声は自分が思うより、低くそっけないものです。
少し高めのトーンで、明るく、ハキハキと笑声を意識することが大事です。
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②名乗り
医院名はゆっくり名乗るようにします。
自分の名前は最後に名乗ることで責任感、信頼感につながります。
電話だとつい早口になってしまうのでゆっくりと丁寧に電話対応するように心がけます。
声のトーン一つで印象は真反対になってしまうのでとても重要です。
今回貴重なセミナーを初めて受講し、とても勉強になりました。
日頃、あしま歯科クリニックにご来院くださる患者様、これから初めて受診される患者様に安心、信頼していただける医院でありたい。
そのために今回学んだ知識を自分に取り込めているか、見つめ直す機会を作ろうと思いました。
このような場を設けてくださった理事長、
ご指導していただいた河野先生に感謝でいっぱいです。
ありがとうございました。