【2026年4月公式ブログ 舌下免疫療法中の小児歯科治療について】
2026.03.31
花粉症の季節到来ですが
当院、スタッフもティッシュを片手に苦しんでいるメンバーもいたりします。
皆さん、こんにちは。東浦町 石浜にあります
慈朋会 あしま歯科クリニックの歯科衛生士の横井です。
日頃から、当院を地域のかかりつけ歯科医院としてくださりありがとうございます。

日本小児歯科学会は2023年に、舌下免疫療法(SLIT:Sublingual Immunotherapy)の中での小児歯科治療について公式見解を示しています。
対象となる薬剤は、スギ花粉症治療薬の「シダキュア®スギ花粉舌下錠」と、ダニアレルギー性鼻炎治療薬の「ミティキュア®ダニ舌下錠」です。以下に主なポイントをまとめます。

1. 舌下免疫療法(SLIT)の概要
- ・薬剤を舌下から投与し、体内に徐々に吸収させることでアレルギー反応を弱める減感作療法。
- ・従来の注射型に比べて、アレルギー反応が少なく、小児でも安心して使用可能。
- ・適応年齢は5歳以上で、治療は長期間継続。

2. 歯科治療時の注意
- ・免疫療法中でも必ずしも休薬の必要はないとされています(抜歯や出血を伴わない一般歯科治療の場合)。
- ・ただし、口腔内に傷や炎症がある場合や抜歯など出血を伴う処置を行う場合は、保護者がかかりつけ医に相談することが推奨されます。
- ・歯科医師には必ず舌下免疫療法中であることを伝えること。
- ・特に15歳未満の小児で乳歯の抜歯や切開処置を行う場合、アレルギー反応や炎症の回復が通常より遅い可能性があることに留意。

3. 副作用と安全性
- ・一般的な副作用として、口腔内のかゆみ、口腔浮腫、咽頭刺激感、耳のかゆみ、喘息増悪、じんましん、消化器症状などが報告されています。
- ・小児のSLIT服用中に歯科治療を行った場合、重篤な副作用の報告は現在まで確認されていない。
- ・製薬会社の添付文書にも「抜歯など口腔内手術の際は医師に相談」と明記。
4. 学会としての推奨
- ・治療中の子どもに抜歯や外科的処置を行う場合は関連医療機関との連携のもと、必要に応じて休薬などの対応も検討。
- ・日常診療の中で事前に服薬状況を確認し、適切な判断を行うこと。
結論
- ・舌下免疫療法中でも基本的な小児歯科治療は安全。
- ・出血を伴う処置や口腔内に炎症がある場合は必ず主治医と相談する。
- ・学会の見解により、SLITを服用している小児の歯科治療は慎重に管理されるべきであるが、過剰な中断は不要とされる。
参考リンク:
日本小児歯科学会:「舌下免疫療法中の小児歯科治療について」
